無月経を放置すると…


無月経日本人は、平均的な初経年齢が、12歳前後と言われていますが、その後、妊娠や授乳以外で、月経が止まってしまう事があります。通常、妊娠もしていない、閉経もしていない状態で、月経がない状態は、普通ではありません。様々な原因が考えられますが、3か月以上、無月経の場合は、特に体調不良を感じなくても、医療機関に受診する事が望ましいでしょう。放置しておくと、妊娠・出産する事が出来なくなる可能性があります。

無月経とスポーツ

先日、NHKで、スポーツ選手の無月経について取り上げたところ、大きな反響がありました。報道の中では、トップアスリートと呼ばれるような選手が、激しいトレーニングや厳しい体重制限を続けた結果、何年にも渡り無月経状態が続いていた事を伝えていました。月経がないイコール妊娠・出産が出来ない…という事ですが、彼女達は、スポーツを辞めて、妊娠・出産を考えるような時期になれば、また月経も始まり、問題はないだろう軽く考えていたようです。指導者も彼女達の女性としての体の状態に配慮する事はありませんでした。

今回の調査では、無月経は、骨を守る働きもある女性ホルモンの分泌を抑えてしまう結果、骨粗鬆症を引き起こし、スポーツ選手の場合、たび重なる疲労骨折を引き起こす原因にもなっている事がわかってきたと、報じていましたが、無月経は、そのままの状態が続くと不妊に繋がり、望む出産が出来なくなる事を意味しており、稀にではありますが、重篤な病気が隠れいている可能性もある事を忘れてはいけません。


二つの無月経 : 原発性無月経と続発性無月経

「原発性無月経」とは性機能が成熟する年齢(およそ18歳ころ)になっても月経がない状態で、病的な原因があると考えられます。その50%は、卵巣が異常な事で起こる無月経ですが、それ以外の多くは、性中枢の異常や内分泌系の異常によるものが多く、それらは治療によって妊娠・出産も可能になります。中学を卒業するころになっても、月経が無いようでしたら、産婦人科を受診した方がよいでしょう。

「原発性無月経」に対し、それまで月経があったにも関わらず、何らかの原因で、月経が来なくなったものが「続発性無月経」です。スポーツ選手のケース等はこれにあたります。その他にも、大きなストレスが原因となって、生理が止まる事があります。これは誰にでも起こり得るもので、健康体であっても、受験・引っ越し・失恋・死別など、大きな環境の変化にともなうストレスが、女性ホルモンのバランスを崩し、その結果生理が止まってしまうというものです。

無月経の治療

特に、痛いとか辛いという症状が無いと、月経が無くてもそのままにしておく人が少なくありませんが、やはり3か月という期間を一つの目安と考えましょう。治療の多くは、プロゲステロン(黄体ホルモン)やエストロゲンと呼ばれるホルモン剤を投与しながら、その効果を経過観察し、原因を探していく事になります。通常のホルモン剤投与で回復しない場合は、卵巣や子宮・視床下部等に異常があると考えられ、適切な治療を始める事が必要になります。無月経を放置せず、早期に婦人科に受診する事は、将来の妊娠・出産にも関わるとても大切な一歩と言えるでしょう。