卵子提供についての5つの課題


健康な赤ちゃんはみんなの願い卵子提供とは、不妊の女性に対して、体外受精による妊娠、出産を目的として、第三者が卵子を提供することです。日本では、不妊治療が成功せず、最後の手段として卵子提供を受けるケースが多いと言われています。卵子提供についてのX個の疑問について、説明します。

 

卵子提供を取り巻く日本の現状

日本では、まだ法規制、ガイドラインが整備されていませんが、実際には、日本でも、既に卵子提供を実施している病院があります。日本では、第三者の卵子を用いての体外受精は認められていませんので、卵子提供を受けて体外受精を行う場合は、アメリカ等法整備の整った国の医療機関を利用している女性も増えてきています。

卵子提供を受ける側の問題点

日本では、これまでドナーを当事者がみつけなくてはならず、卵子提供を受ける事は非常に困難でした。現在では、ターナー症候群、早期閉経等により妊娠が出来ない女性を対象に、卵子を提供する事を目的にした、ドナー募集の団体もできています。

卵子提供を行う側の問題点とは

ドナーは、複数の卵子を採取する為、何日間か連続で卵巣を刺激する注射をうち、麻酔手術で外に取りだしますので、肉体的に負担がかかります。手術後卵巣が膨れ上がり、腹水や、ときに胸水などの合併症状が起きるOHSS(卵巣過剰刺激症候群)が発生することもあります。

卵子提供のリスク
卵子提供を受けた出産は、妊娠高血圧症候群、切迫早産、癒着胎盤等が起こりやすく、母子の健康に高いリスクがあると言われています。
提供するドナーが何度も採卵をしている場合、状態の良い卵子がとれず、結果として妊娠に至らないことや、出産のリスクが高まる事があります。

法律上、倫理上の問題

卵子提供、精子提供、体外受精、代理母等については、過去想定されていなかった事象であり、法律上、倫理上未だ未解決の問題を抱えています。
例えば、第三者の卵子を受けて体外受精し、妊娠・出産した子供は、母親とは血縁関係はありませんが、戸籍上は実母となります。精子も第三者からの提供を受けた場合でも、同様に、その夫婦の実子という扱いになります。現行民法は、卵子提供、代理母、体外受精等を想定していません。血縁関係と親子関係をどのように定義をしていくべきなのかについて、今後の議論を待つ必要があります。また、アメリカでは、ドナーに対し一回あたり40万円~70万円の報酬が支払われます。卵子がある意味、商品として取り引きをされているわけですが、生命倫理上日本でも容認されうるものなのかについても、今後の課題になります。