不妊症に悩む皆さんへ:子供を持たないという選択肢はありませんか?


子供を持たない選択不妊に悩むカップルは多いのですが、その状況を知るにつけ、こんな疑問が湧いてきます。「そこまでして、子供を持たなくてはならないのだろうか?」 本日は、子供を持つという基本的なテーマについて、考えてみたいと思います。

結婚し、子供を授かり、家族ができ、またその子が結婚し、子供を授かり、新しい家族が出来る…とても自然で、長い間続いた人間の営みです。ですので、多くのカップルが、長い間に渡って不妊治療に耐えても、何とか子供を持とうとするのは、人間として自然なことなのだと思います。

ただ、人間が生活をする入れ物である、社会そのものは、とても不自然で、少なくとも子供を持とうとするカップルにとっては、余り適していません。 自然に子供を授かる為には、妊娠適齢期に、結婚、妊娠というプロセスを経る事が一番良いのですが、その時期は丁度就職をして、仕事にエネルギーを割く時期でもありますし、経済的に余裕もない時期です。金も、時間も余りない中、中々結婚にも踏み切れなず、歳を重ねる人もいるでしょう。また、結婚後の生活を考えた時、子供を持ってどう働けばよいのか?で途方にくれる人もいるでしょう。 昔の大家族制はある意味、よく出来ていて、お爺さん、お婆さんが同居をして、子供の面倒をみてくれたりしますが、今はそういう受け皿もありません。 では、折角積み上げたキャリアは、捨ててしまうのか? そもそも、子供を持つという事は何かと二者択一を迫る決断なのか?何れも大変不条理な問いですが、とはいえ、現実には、こういった問いが突き付けらるのです。

気づいてみたら歳をとっていて、パートナーを見つけるのは難しくなっていた…ということもあるでしょう。また、結婚をしたのだが、高齢出産の年齢になり、中々妊娠できないということもあるでしょう。 こういったケースのソリューションとして、卵子凍結、体外受精、代理母、精子バンク等、高度生殖医療が注目されています。技術の進歩で、これまで想像も出来なかった方法で子供を産む事が可能になりつつあります。 また、同様に、技術の進歩により、出産前診断が可能になり、命の選別が行われています。(それ自体は非難されるべきものではないとも思います) 子供を持ちたいというニーズに応えて、科学の力は、何処まで可能にするのか、空恐ろしくなるほどです。

大変荒っぽく表現すると、子供を持ちたいという自然な感情を叶える為には、現状は余りにも不自然(という言葉が適切かどうかはわかりませんが…)、状況を打開する為に、科学の進歩によって可能となった更に不自然な手法を用いて、子供を持つ事を可能にしようとしているが、それには経済的にも、精神的にも多くの負担が必要で、かつ成功するとは限らない…というのが現状です。

で、冒頭の疑問が湧いてくるのです。「色々やったけど持てなかった」ではなく、積極的に、ポジティブに、子供を持たないという選択肢、自然に任せて、生まれても生まれなくても、結果を静かに受けとめるというスタンスはないのかと。

これは、結婚に対する考え方を変える事でもあります。パートナーとの関係性、生活を第一に考えて、二人の生活を出来るだけ有意義にしていくということです。子供を持つという事は、喜びも大きいですが、実際には、多大な経済的、精神的な負担がかかります。勿論、不妊治療を行えば、子供を持つに至るまでに、多大な負担がかかります。この,子供に費やされるエネルギーを全て、パートナーとの生活に充てて、楽しく日々を過ごすという生き方も素敵ではないかと思うのです。

世の中には、不妊治療の為、夫婦関係が険悪になってしまう等、子供を持つというポジティブな目的を追求したがために、不幸になったり、毎日が憂鬱になったりする人たちも少なからずいるようです。 子供を持つ事で頭が一杯になっている人は、子供を持たないという選択肢はないか、一度考えてみる事も必要なのではないかと思うのですが、皆さんはどう思いますか?