アナタの彼は??? 男性の「産後うつ」が増加中です。


男性の産後うつここ数年、「イクメン」という言葉が、解説抜きで普通に使われるようになり、雑誌やTVで特集が組まれることもたびたびです。街では、ママと一緒にベビーカーを押して買い物やお出かけにでる男性をよく見かけますし、赤ちゃんを抱っこバンドに入れて一人でお散歩したり、スリングとよばれる布製の抱っこひもに赤ちゃんを入れて、近所までお買い物にでかける男性の姿も、驚くような風景ではなくなりました。むしろちょっとオシャレな感じさえしますよね。

幸せな風景が増えた一方で、男性の「産後うつ」の数が増えているという見過ごせない報告もあります。アメリカやデンマークでは、10人に1人の新生児の父親が、程度の差はありますが、「産後うつ」になるという調査結果が出ています。女性のマタニティーブルーや産後うつについては、随分知られるようになり、産前産後は、助産師を中心に特別な精神的なケア―もなされるようになってきていますが、男性の産後うつについては、まだあまり認知されていない…というのが現状のようです。

なぜ、今、男性の「産後うつ」が増えているのでしょう…?


産後うつ:コペンハーゲン(デンマーク)の男性のケース
     全国紙Berlingske Tidende のネット版より

この男性場合、もともと鬱的な傾向がみられたわけでも、よい父親になる自信が無かったわけでもありませんでした。むしろ、パートナーの妊娠を心から喜び、出産を心待ちにしており、赤ちゃん誕生後も積極的に、家事や赤ちゃんの世話に関わっていたそうです。その中で、変化が現れたのが赤ちゃん誕生の約半年後のこと。だんだん内向的になり、人と話をしなくなり、子供の泣き声にも耐えられなくなったとか…。家庭訪問に訪れた保健師によって「産後うつ」であると判断されました。


男性の「産後うつ」の原因

女性の産後うつに比べ、男性の産後うつは研究が確立された分野ではありませんが、その原因として男性を取り巻く特別な状況が幾つか考えられています。

「子供が生まれたことで、家計を支えなければ…という大きなプレッシャーがあること。」「女性が長い妊娠期間を経て、徐々に「母親」の自覚を育てていくのに対し、急に父親になるため、どんな風に赤ちゃんに接してよいかわからない…。」など。

それらに加え、看過できない原因として、「自分だけ仲間外れにされているような気がしてしまう。」というものがあげられています。周囲の人が母親と赤ちゃんばかりに注目することで、疎外感を感じたり、赤ちゃんが母親に独占されて父親としての存在価値が見出せなくなってしまう…というのです。

単身赴任など、何らかの事情で同居していない男性には「産後うつ」の増加は見られず、同居男性に特有の現象だという報告もあり、家庭内での男性の「疎外感」が産後うつと大きく関わっている事がわかります。


男性の「産後うつ」を家族で乗り越える。

赤ちゃんが生まれて家族が増える…。幸せな時間の始まりです。その瞬間、女性だけでなく、男性にとっても大きな生活スタイルの変化が同時にスタートします。この変化を、ストレスにせず、楽しみや喜びにしていくためには、家族の力がかかせません。

抱っこするだけで、壊れそうな赤ちゃんを前に、何をしてよいかわからずおろおろしてしまう男性は少なくありません。「何か赤ちゃんにしてあげたい、ママを手伝いたい…という気持ちはあっても、どうすればよいのかよくわからない…。」という新米パパの声をよく聞きます。

赤ちゃんの世話にパートナーを上手く巻き込んで、一緒に赤ちゃんに関わって行く事は、パパにとって…だけでなく、女性にとっても、とても助かるものです。「○○してくれると、とても助かるのだけど…」なんて声をかけられると、パパはスムーズに育児参加出来そうです。(なんだか世話が焼けるわ…というママの声が聞こえてきそうですが…)

二人が経済的にも同等の収入があり、お互いに子育てに強いこだわりがあるような場合には、なかなかうまくいかない事もあるかもしれませんが、そんな場合は時間をかけて話し合い、仕事上の役割分担を決めるようにざっくりしたルールを決める…というのも一つの方法ですね。

これまで子育てと言えば、ママと赤ちゃんに関心が集中していましたが、男性の育児参加が増えていく中で、今後、パパと赤ちゃんの関わりについても大きな注目が集まりそうですし、興味深い研究対象となっていきそうです。