確認しよう!不妊治療の成功率


不妊治療について学ぶ不妊治療には、時間と費用がかかりますし、不妊治療に伴うストレス等も良く話題になるところです。物心ともに負担のかかる不妊治療を考える時、どのくらいの成功率があるのかは当然気になるところでしょう。今回は、不妊治療の成功率について纏めました。

一般不妊治療では2年以内で半数弱が妊娠

通常、男女のどちらにもトラブルを抱えていないカップルで、1生理周期あたりでの妊娠する確率は約15~30%といわれています。この値も参考に、不妊治療での妊娠率をみていきましょう。
まず初めに取り組まれるタイミング療法などの一般不妊治療では、統計上、治療開始から半年以内に19%の妊娠が成立しているといわれています。
さらにその後も治療を継続した場合、1年以内で30%、1年半以内に36%、2年以内では43%が妊娠にいたっています。ここまでで半数近くの成功率といえますね。
現状ではこの2年という期間がひとつの区切りとなり、ここで結果が出なかった残り約半数のカップルが、さらに進んだ高度な生殖医療による治療を選択するかどうか、あらためて意思決定を行う事となります。

体外受精での妊娠成功率は23%強

不妊治療の最後の砦ともされる体外受精については、日本産婦人科学会から、毎年その治療成績が公表されています。
最新のデータである2012年度の報告によると、体外受精の平均妊娠成功率は23.3%(顕微授精・ICSI除く)、顕微授精の場合は19.5%となっています。このデータは妊娠にいたった割合で、さらにそこから無事出産することができたのは、体外受精で16.2%、顕微授精で13.2%となっています。

不妊治療成功率は女性の年齢にも大きく左右されることが分かっており、30代前半までの体外受精であれば、3割近くが妊娠にいたっているのに対し、30代後半では2割程度に、40代では1割弱へと低下していくことが知られています。

知っておきたい不妊治療のリスク

あまり知られていませんが、不妊治療には妊娠・出産における特有のリスクも存在します。
それは、自然妊娠に比べ、新生児が障害児として生まれてくる確率が高いという点です。

2011年にオーストラリアの研究チームが不妊治療と障害リスクの因果関係を発表して以後、日本国内でも研究が行われ、やはり障害をもった新生児が多くなることが確認されました。日本産婦人科学会に登録された約24万人の妊婦における調査では、自然妊娠の新生児に比べ、薬剤療法や人工授精、体外受精で出産された新生児の障害リスクは、1.2~2.7倍高いことが発表されています。
とくに高齢出産の場合には、さらにリスクが高まりやすいほか、母体への負担も大きくなるため、注意が必要です。
また、体外受精の場合では、本来着床しなかった受精卵を人工的に着床させるため、自然妊娠と比較すると流産の確率も高くなってしまうことが分かっています。

不妊治療受けるか?受けないか?~まずは実態の理解を

不妊治療の際には、過剰な心配はかえって治療上も悪影響をもたらしてしまいますので、この不妊治療という少なからず負担のある治療を行う前に、不妊治療の実態~成功率、リスク~を正しく認識し、冷静な判断をする事はとても大切と思います。パートナーと一緒に充分理解をし、話し合って賢明な決断をしましょう。