妊娠したら気をつけよう ペットから感染?トキソプラズマ感染症


妊娠とペットペットを飼う人の数は年々増えています。ペットというよりは、家族の一員としてその家族にとっては無くてはならない存在になっているケースも少なくありません。人間より寿命の短いペットの死を看取る事もあり、「ペットロス」と呼ばれる喪失感から長い間立ち直れない人もいると聞きます。

妊婦中の方のなかにもペットを飼っている人は沢山います。妊娠したからと言って、手放すなんて、考えられない…というのが多くの意見です。でも、やはり気になるのが、ペットとの接し方。安心して、妊娠生活をペットと一緒に過ごしていくためにも、ペットから感染する事もある「トキソプラズマ症」などについては、正しい知識を持つことが必要になってきます。


トキソプラズマ感染症とは

トキソプラズマ原虫と呼ばれる病原体が原因で、人と動物の両方に感染する病気です。
トキソプラズマ原虫の最終宿主はネコ科動物ですが、約半数程度の犬にも寄生していると考えられています。

人に感染しても大人の場合殆ど重い症状には至らず、風邪をひいたときのような比較的軽い症状です。一方、胎児の場合は、妊婦が感染し胎児が母体から感染した場合、高い確率ではありませんが、運動発達や精神発達が遅れる、視力障害がおこる等の症状が出たり、死産や自然流産に繋がってしまう事もあり、それらは、「先天性トキソプラズマ症」と呼ばれています。

最近の調査によると、国内での胎児の感染率は、約0.005%。つまり、100万人の赤ちゃんのうち500人程度の赤ちゃんが感染する計算になります。高い数字ではない…という見方もありますが、感染の確率が0でない以上、はやり、プレママとしては、できる予防対策はしておきたいものです。


トキソプラズマの感染ルート

生肉(牛刺し・生レバー・鳥刺しなど)や、レアステーキ、生ハム、サラミなど完全には加熱処理がされていない食品を食べる場合、それらに菌が付いているとそこから感染する事があります。また、素手で、土いじりとしたり、猫の糞の処理をした場合、その中にトキソプラズマの菌があると、何かの拍子に口から体内に入り込んでしまう…という事もあるようです。


妊娠中のトキソプラズマの感染を防ぐには

感染ルートを断つようにしましょう。
つまり、妊娠中は、生肉等は食さない、肉や野菜を調理する際、意識してしっかり手を洗う、庭しごと・畑仕事の時は、手袋をして、直接土に触れる事が少ないようにし、作業終了後はやはりしっかり手を洗いましょう。猫の排泄物の処理等の場合も手袋を必ず使用し、手洗い励行です。


トキソプラスマ症の検査

自分が感染しているかどうかをチェックする事もできます。トキソプラズマ抗体検査は、妊婦全員が受ける検査ではありませんが、希望すれば、血液検査で、抗体の有無を調べる事が出来ます。不安な場合は、検査を受け安心して、ペットとの生活を楽しみながら、出産の日を迎えて欲しいと思います。

抗体反応が陽性の場合は、妊娠していてもまず心配はありませんし、万が一、トキソプラズマ抗体が陰性で、その後初感染したとしても、早期発見する事ができれば、薬剤投与によって、「先天性トキソプラズマ症」の発症を抑える事も出来ます。

ペットがいる場合は、早めに一度チェックを受けてみるとよいですね。